株式会社イトーヨーカ堂 導入事例
一次選考をAI面接に100%置き換え、移行率・満足度が向上。イトーヨーカ堂社が語るAI面接活用の最前線
左から
株式会社イトーヨーカ堂 人事総務室 人事労務部 マネジャー 倉持 裕美 様
株式会社PeopleX PeopleX AI面接 事業責任者 砂田 滋弘
- 導入の背景
- ●面接のスケジュール調整等に膨大な工数がかかっていた。採用担当の人員も限られるなか、効率化が急務だった。
●面接官によって評価のばらつきが生じる、評価表への記入の仕方が異なるなど、人が介在するからこその課題があった。
●AI面接サービスを比較検討する際は「学生にとっての話しやすさ」を重視。「面接官アバターの当たりの柔らかさ」が決め手でPeopleXのAI面接を導入した。
- 導入後の効果
- ●AI面接受験者は最終選考の辞退率が低い傾向。対面での面接は1回のみになったが、密度の高い対話につながっている。
●一次面接の日程調整が不要になり、AI面接の「要約」などにより結果確認の工数も大幅削減。一人ひとりの学生に深く向き合えるようになったほか、選考結果の連絡も以前より早く行えるようになった。
- 社名
- 株式会社イトーヨーカ堂
- 業種
- 小売
- 従業員数
- 3001名〜
- 課題
- 人が介在することによる評価のばらつき
採用担当の工数過多
- エリア
- 中部
近畿
関東
全国に多数の店舗を展開するイトーヨーカ堂は、新卒採用の一次選考として「PeopleX AI面接」を導入した。大企業の多くが抱える「膨大な応募数への対応」や「選考・評価の公平性」といった課題に対し、AI面接はどのように貢献したのか。人事労務部 マネジャーの倉持 裕美様にお話を伺った。
※本記事は、「PeopleX HR Momentum 2026 Summer」(2026年6月3日開催)のセッション「イトーヨーカ堂社が語るAI面接活用の最前線」の配信内容を再構成したものです。
新卒採用の選考フロー
一次選考を100% 「AI面接」に置き換え
砂田:本日は、イトーヨーカ堂の倉持様に「AI面接の最前線」についてお話を伺います。まずは自己紹介をお願いします。
倉持様:私は店舗の担当者としてキャリアをスタートし、その後マーチャンダイザー、商品開発、社員教育を経て、現在は採用を担当しています。さまざまな職務の経験を踏まえ、これから入社を希望される学生の皆さんにイトーヨーカ堂の仕事を伝えています。
砂田:ありがとうございます。貴社の現在の新卒採用の選考フローを教えてください。
倉持様:最初にデジタル履歴書を提出いただき、一次選考としてAI面接をご案内しています。AI面接合格者にはSPIの適性検査へ進んでいただき、両方の選考を通過した方に最終選考(対面面接)をご案内するというフローです。以前は一次選考をZoomで行っていましたが、現在は100%AI面接に置き換えています。
なお、最終選考前に別途オンライン面談で対面面接のポイントをアドバイスしているほか、最終選考合格者には私が1対1でフォロー面談を実施しています。

導入の背景と課題
面接にかかる膨大な工数と、人が介在することによる評価のばらつき
砂田:AI面接を導入された背景や、導入前の課題を教えてください。
倉持様:導入前は、面接の調整に膨大な時間がかかっていました。例えば、一次選考を行うにあたっては、学生さんはもちろん、面接官を担当する数十名の社員たちとスケジュールを調整する必要があり、細かなやり取りに工数がかかっていたんです。採用市場の早期化によって次年度の採用準備と並行して動く必要もあり、人員が限られるなかで効率化と生産性の向上が急務でした。
また、人が面接するとどうしても評価のばらつきが生じます。小売業界は特に採用数不足に陥っていることもあり、評価基準の境界線にいる応募者に対して合格寄りの判断になり、入社後のミスマッチや早期離職につながるケースもあり得ます。そのほかにも、面接官によって評価表への記録の仕方が異なり、共有される情報量に違いが生じるなど、人が介在するからこその課題がありました。
導入の決め手
学生にとっての「話しやすさ」を重視
砂田:複数のAI面接サービスがある中で、当社を選んでいただいた理由をお聞かせください。
倉持様:複数社比較検討したなかでの決め手は、面接官アバターの「当たりの柔らかさ」です。AI面接官が相手だからこそ、学生さんが話しやすいことが重要だと考えました。御社の面接官アバターは、言葉遣いや目線、頷き方などの振る舞いも丁寧で違和感が少なく、好印象を持ちました。
砂田:ありがとうございます。AI面接導入にあたり、社内の反応はいかがでしたか。
倉持様:リアル店舗を持つ当社は対面を重視する文化があり、なかには「AI面接ではきちんと学生に向き合えないのでは」という声もありました。
対面面接かAI面接かを学生さんに選んでいただく運用も可能と伺ったのですが、運用が複雑になると考え、100%AI面接に振り切ることにしました。
導入後の効果
より「深く向き合う」最終選考へ。工数も大幅に減少
砂田:AI面接に置き換えたことにより、選考移行率への影響はありましたか。
倉持様:想像していた以上にAI面接の受験率は高く、AI面接まで進んだ方の最終選考辞退率は低い傾向にあります。期待以上の効果ですね。また、人が選考する機会は1回に減りましたが、そのぶん学生さんも「この機会に社員としっかり話したい」という気持ちを強く持ってくださるようで、最終選考は密度の高い対話を実現できています。
砂田:採用担当の業務面については、どのような変化がありましたか。
倉持様:AI面接の導入によって24時間受付が可能になり、結果確認も好きな時間にまとめてできるため、工数が大幅に減少しました。選考結果連絡も早まり、学生さんに対してより誠実な対応ができるようになったとも感じます。
また、最終面接官はAI面接の要約を事前に読み込んでいるため、重複質問が減って学生さんの満足度が上がっています。面接官の意欲も向上し、「面接でさらに深掘りしたい」という姿勢が強まりました。
文字起こしの精度の高さやポイントをつかみやすい要約は、社内でも「わかりやすい」と大絶賛です。録画で学生さんの話し方や声、表情なども把握できるため、これまで評価表からは見えなかった情報も共有可能になったこともありがたいですね。

砂田:ありがとうございます。AI面接の評価の精度や、学生・社内の反応についてはいかがですか。
倉持様:導入当初は適切に評価されるのか心配していましたが、利用していくにつれて評価の点数と人物像の一致度が高まり、納得感があります。
学生さんには、最終選考で必ずAI面接の感想を聞いているのですが、「想像以上に深掘りされた」「自分のことを十分に話せた」「AIはすごい」などの好意的な声が多いですね。
社内では導入にあたって懸念の声もありましたが、わかりやすく詳細な記録が共有されることで、むしろ一人ひとりにより深く向き合える状態が生まれていると評判です。AI面接のデータは、入社後の配置検討の参考情報としても活用しているんです。
今後の活用方針とサービスへの期待
中途採用への拡大の可能性&さらなる進化への期待
砂田:今後のAI面接の活用方針や、当社に期待することがあればお願いします。
倉持様:現在、中途採用ではAI面接を実施していませんが、就業中の方にとって時間・場所の制約が少ないAI面接は有効だと考えています。また、AI面接を利用するなかで、日々質問の深さやスコア精度が進化していることを実感しています。今後も、さらなる進化を期待しています。
砂田:貴重なご意見をありがとうございます。最後に、AI面接の導入を検討されている採用担当の方へのメッセージをお願いします。
倉持様:AI面接を思い切って検討・導入したことで、当社では採用担当の大幅な工数減少や学生さんへの面接内容・対応の質向上につながりました。やってみなければ想像できない部分も多いので、迷っている方は、まずは体験することをおすすめします。
砂田:ありがとうございました。