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エン株式会社 導入事例

誰もが「入社後活躍」できる環境へ ― AI面談で社員の状態把握と初動を迅速化

エン株式会社

左より
人財戦略室 人事企画グループ 活躍推進チーム 古屋 裕大様(チームリーダー)、小笹 亜未様

導入の背景
⚫︎対応工数の制約があるなかで、フォロー優先度に応じて迅速な個別フォローをしたかった。
⚫︎組織ごとの状態を見立て、迅速な環境改善にも活かしたかった。
導入後の効果
⚫︎より適切に社員のフォロー優先度が見立てられるようになり、個別フォローのスピードが上がった。
⚫︎社員の定性的な声から面談で話す内容の密度が高まり、個別フォローの精度が向上した。
⚫︎組織状態の迅速な把握と部門へのフィードバックにつながった。
社名
エン株式会社
業種
人材サービス
従業員数
3001名〜
課題
人事の限られた工数のなかで、「特にフォロー優先度の高い人」を迅速にフォローすること
エリア
中部
九州沖縄
近畿
関東

「入社後活躍」を掲げるエン株式会社では、社員が生き生きと働ける環境を整えるため、「活躍推進チーム」という専門部隊を設置している。同チームが社員の定着・エンゲージメント向上を加速させるべく、自社サービス「HR OnBoard」に加えて導入したのが「PeopleX AI面談」だ。

テクノロジーを活用しながら社員一人ひとりの声にいかに向き合い、組織の課題解決に繋げているのか。人財戦略室 人事企画グループ 活躍推進チームの古屋様と小笹様に、導入の背景と現場での実践的な活用法についてお話を伺った。

担当者の職務

社員一人ひとりに向き合い、入社後活躍を実現する

──はじめに、お二方の担当業務について教えてください。

小笹様:私たち活躍推進チームの役割は、社員一人ひとりが成長実感を持ち、前向きに仕事に取り組めるよう支援することです。社員の定着やエンゲージメント向上を目標にしています。

社員一人ひとりの声にしっかりと向き合いながら現場の課題を分析し、個別のフォローと組織全体へのフィードバックを両輪で回すことで、誰もが「入社後活躍」できる環境づくりを目指しています。

──主な業務内容としては、どのようなものがあるのでしょうか。

古屋様:社員のコンディションを把握したうえで面談やアフターフォロー等を行い、個々に応じた適切なアクションをとっていくことです。そのため、社員一人ひとりとの面談やチャットなどでの対話に最も時間を割いています。

コンディションの把握には、自社サービスの「HR OnBoard」を活用しています。毎月1回、社員に自動でアンケートが送信され、選択式で気軽に回答できる点が特徴です。

コンディションが気になる社員がいれば話を聞き、本人の困りごとの詳細や背景を聞きながら一緒に解決策を考えます。もちろん、困りごと以外に「キャリアアップの相談にのってほしい」といった前向きな相談を受けることもあり、対応は本当にケースバイケースです。

小笹様:組織へのフィードバックという部分では、一人ひとりの声を集約し、「今組織で何が起きているのか」を客観的に分析しています。その結果を組織の傾向や課題として整理したうえで、各部門へ共有・フィードバックを行っています。

離職には本人の個人的な事情だけでなく、職場環境や制度、業務との適合性、人間関係など複数の要因が関係しているケースも少なくありません。 個別の対応だけではなく、部門ごとに根本原因を見つけ、仕組みの部分から改善していくことで、防ぐべき離職を確実に減らしていきたいと日々取り組んでいます。

AI面談 導入の背景と課題

社員一人ひとりとスピーディーに対話できないもどかしさ

──「PeopleX AI面談」を導入したきっかけを教えてください。

古屋様:2024年4月に合弁会社の「エンPeopleX株式会社」を設立し、私たちが元々行ってきた取り組みとPeopleX社の製品を掛け合わせることで、何かシナジーを生むことができないかと考えたことがきっかけです。

私たちは対話を重視しているため、社員に直接向き合う時間を増やしたいと常に思っています。本来は全員と定期的に面談を行いたいのですが、5人ほどのチームで、担当者1人あたり約300~500 名の社員を担当しているため、実際に声を聴くことができる社員の数は限られてしまうのが現状です。その点、AI面談であれば、短期間で多くの社員の声を集めることができます。

HR OnBoardで社員のアラートをキャッチした後、社員が抱える深い悩みやその背景までを詳細に把握するには、面談等の一歩踏み込んだコミュニケーションが必要です。AI面談を併用することで、コンディション変化の兆候が見られる社員の状態把握の精度が向上し、緊急度や深刻度に応じて優先順位を上げてフォローできるのではないかと考えました。

──実際に導入され、どのようにAI面談を活用されているのでしょうか。

小笹様:導入当初は、社員からの意見を幅広く集めるため、全社員を対象にAI面談を実施し、「成長実感を持てているか」「上司に話しやすいか」「自社商品に自信を持てているか」といった質問を投げかけました。

それらの反応も踏まえて、現在は入社1年未満の社員に対象を絞り、月に1回のペースでAI面談を実施しています。オンボーディング期は環境の変化が大きいので、感じているギャップや抱え込んでいる悩みを早期にキャッチし、適切な支援につなげることを目的としています。 

また、回答結果を組織ごとに確認することで、社員のコンディションを組織ごとに比較することもできます。回答結果を見たときに心配な組織が一目でわかることで、HR OnBoardの回答結果とあわせて優先的にフォローすべき組織も見立てるようにしています。

エン AI面談 導入インタビュー02

導入後の効果

状態把握がスピーディーにでき、初動が迅速に

──社員の方々の反応や、実際にAI面談を使用してみたご感想を教えてください。

小笹様:導入当初は、「どこまで話していいのかわからない」「どんなことを聞かれるのか予想がつかない」といった戸惑いや、使い方に関する問い合わせもありました。一方で、「AIアバターが対話のなかで質問を重ね、話した内容を深掘りしてくれる体験」に対してはポジティブな反応が得られました。

古屋様:これは多くの社員からも聞かれる声ですが、私自身もAI面談を受けてみて、AI相手だからこそ遠慮なく話せる気軽さを感じました。

また、話すうちに考えが整理されていく感覚があり、AIアバターが相づちを返したり要約を挟んだりしてくれることで、より深く思考できるようになります。「自分はこんなことを考えていたのか」と客観視でき、メタ認知が促される面白さもありました。

──AI面談の導入によって、どのような効果を感じていますか?

小笹様:まず、面談の優先順位付けとアクション着手のスピードが上がりました。一次把握をAIが担うことで、私たちは「誰に早く会いに行くべきか」をより迅速に判断し、コンディションが悪化気味の社員を早期にフォローできるようになりました。AI面談の事前情報が多いことから、面談で話す内容の密度も高まり、対象社員にとってより価値のある時間にできていると思います。

また、深掘り質問によって私たちや部門が把握しきれていない定性的な深い情報が集まります。部門へのフィードバックの際も、日常のマネジメントだけでは捉えきれない社員の声も把握して、組織の傾向として個人特定をしない形で状況を伝えることができるようになりました。 結果として、部門でも部単位、グループ単位での組織状態を迅速に把握できるようになり、環境側を素早く整えに行く動きにも繋がっています。

今後の期待と展望

組織改善のPDCAをさらに加速

──今後、「PeopleX AI面談」をどのように活用していきたいですか。

小笹様:当面は、HR OnBoardと並行して、社員のコンディションを把握する基盤として活用していきたいと考えています。

AI面談は1回あたりの負担を下げながら短いスパンで実施をしたり、特にしっかりと社員の声を集めたいときに実施するなど活用の幅を広げていくことを検討していきたいと思っています。 

──「PeopleX AI面談」というサービスに期待することを教えてください。

古屋様:AI面談の機能は今後さらに拡充されると思うので、個人的にも楽しみにしています。特に期待しているのが「組織インサイトレポート」です。従来は時間とスキルを要していた組織改善策の仮説立てを、AIがたたき台として提示してくれることで、工数削減と分析の質向上に繋がると考えています。

個人向けのフィードバックレポートと、設問設計のAIサポートにも期待しています。面談内容が可視化・蓄積されれば、社員自身の自己理解や成長実感にもつながるはずです。また、設問は回答者のタイプによって答えが大きく変わるため設計が難しく、最大公約数的な設問をどう作るか試行錯誤しているので、社内の情報に基づいてカスタマイズできるサポートAIがあれば、効率化と設問の質向上が期待できると思います。

──最後に、サービスに限らずPeopleXに期待することがあれば教えてください。

古屋様:これは私個人の意見ですが、面談領域においても今後AIがやるのか、人がやるのかの棲み分けがますます重要になると思っています。倫理的観点からみてAIでできることであっても人間がやるべき領域や、AIでは到達が難しい領域も残ると思います。PeopleXさんには、こうした問いに答える道しるべになっていただけたらと期待しています。

PeopleXさんもエンも「人」を大事にしているからこそ、サービスにどんな思想・哲学を乗せるかが重要だと思います。ぜひ、人と向き合うことへのこだわりや人間の成長をどう捉えるかといった人間観も含めて、製品に思想を吹き込んでいただけると嬉しいです。

私たちも、社員がキャリアビジョンを活かしながら組織とWin-Winになれる仕組みづくりを引き続き考えていきたいと思います。

──ありがとうございました。

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