エン株式会社の広告営業の育成部門では、知識をインプットする研修は実施していたものの、実践的なトレーニングの機会が不足している点に課題を抱え、AIロープレの導入を検討。「PeopleX AIロープレ」導入後、約3ヶ月で商品の提案件数や架電数が増加する効果が表れ始めている。中途採用 求人広告・DR事業部 企画部 グループマネージャーの鍋倉様に、AIロープレ導入前の課題や導入後の変化を伺った。
担当者の職務
人材サービスの最前線を支える「現場で実践できる営業」を育成
──はじめに、鍋倉様の業務内容を教えてください。
鍋倉様:当社は幅広く人材サービス業を展開していますが、そのなかでも私は「エン転職」「ミドルの転職」「AMBI」といった転職サイトやスカウト転職サービスを扱う事業部に所属しています。営業を経験した後に2024年から現在の部署に異動し、私を含む7名体制で営業の育成を担当しています。
──具体的にどういった取り組みをされているのでしょうか。
鍋倉様:新卒1年目向けの研修やマネジメント階層別の研修のほか、全営業担当者向けに体系化した研修などを実施しています。
当社では「知っている」「わかる」「できる」「教えられる」という4段階の認定制度を設けており、私たちは、座学研修や動画コンテンツの提供を通じて「わかる」状態に引き上げ、実践的な試験等を通じて「できる」状態になっているかを確認する役割を担っています。
AIロープレ 導入の背景と課題
「わかる」から「できる」への高い壁。現場任せになりがちだった実践トレーニング
──AIロープレの導入前から、日常的にロープレは実施されていたのでしょうか。
鍋倉様:日常的な実施という点では、十分にはできていませんでした。私たち営業育成部門では、主にインプット研修や、「できる」状態になっていることを確認する認定試験としてのロープレを行っていましたが、そこに至る日常的な練習については現場や各自に任せていたからです。
しかし、現場もリソースが逼迫しており、ロープレ練習まで十分に手が回らないのが実情でした。
──「わかる」から「できる」になるまでのアウトプット型の研修がなかなかできない状況だったということでしょうか。
鍋倉様:はい。結局のところ、本当に営業が「できる」ようになるためには、顧客との商談経験を積み重ねるしかありません。しかし、経験の浅い若手がいきなり商談現場に出るのはハードルが高いものです。
そのため、現場に出る前にロープレ練習を実施したいのですが、社内での提供はリソース上難しかったため、AIロープレサービスを検討することにしました。複数比較検討したなかで、シンプルでわかりやすいこと、直感的に使いやすいことが決め手となり、「PeopleX AIロープレ」を導入しました。

導入後の効果
練習した商品の提案件数が約2倍に。若手の行動量が明らかに増加した
──実際にAIロープレを導入してみて、営業の方々からの反応や効果についてはいかがでしょうか。
鍋倉様:現在は主に1年目の求人広告営業を対象にAIロープレを活用しています。彼らからは「研修で知識をインプットした後、すぐにAIロープレでアウトプットできるのが良い」という声が上がっています。実践を通じて、「自分がどこを理解できていて、どこでつまずいているのか」がその場ですぐに明確になる点も好評です。
まだ導入して約3ヶ月という状況ですが、数値的な効果も表れ始めています。ある商品の知識をインプットする研修とAIロープレをセットで実施したところ、実施前と比較してその商品の提案件数が約2倍に増えました。また、1年目の営業を対象に架電のロープレを実施したところ、一人あたりの架電数が昨年度と比較して10件ほど伸びています。
AIロープレで練習を重ねることで「本番でもできる」という自信につながり、心理的なハードルが下がって行動量が増え、結果に繋がっているのだと考えています。特に1年目の若手にはフィットしやすいサービスだと感じています。
また、1年目の営業のAIロープレでの評価順位と、実際に現場へ出た後の商談獲得数の順位が一致しており、AIロープレの評価の妥当性や精度の高さを改めて実感しています。
今後の期待と展望
自発的に取り組みたくなる工夫が重要。ゲーム感覚で楽しく継続できる仕組みづくりへ
──最後に、今後のAIロープレの活用方針や、AIロープレというサービスに期待することをお聞かせください。
鍋倉様:現在は行動の「量」を増やすという点で効果が出ていますが、次のテーマは「質」の向上です。また、研修期間が終わるとどうしても活用率が下がりがちになるため、自発的にAIロープレに取り組みたくなるような工夫をしていきたいと考えています。
そのためには、より現場感のあるリアルなロープレシナリオの設計や、営業担当者が楽しく継続して取り組める仕組みづくりが重要だと考えています。
現状もロープレの点数や習熟度を見ることができますが、よりゲーム感覚で取り組みたくなるような仕組みや運用ができると良いと思っています。また、ロープレのフィードバックをより簡単にカスタマイズできる機能や、個人ごとにより詳細に分析データが見られるようにしていただけると非常にありがたいです。
──貴重なご意見をありがとうございます。今後のサービス開発の参考にさせていただきます。本日はありがとうございました。
人材サービス大手のエン株式会社は、契約社員採用と一部の職種の中途採用(正社員)において「PeopleX AI面接」を導入した。契約社員採用では急増した採用オーダーに対応するための「工数削減」、正社員採用では「採用CXの向上」と、異なる目的でAI面接を戦略的に活用している。
同社は、AI面接の導入によってどのように採用課題を解決し、候補者との新たな関係性を築いているのか。中途採用グループの高橋様と久志本様にお話を伺った。
担当者の職務
「入社後活躍」を見据えてミスマッチのない採用を目指す
──はじめに、貴社の事業概要をお聞かせください。
高橋様:エン株式会社は、「エン転職」や「ミドルの転職」「AMBI」「エン エージェント」などを中心に、転職支援事業を展開しています。入社した方が組織に定着し、実際に活躍するまでを一貫して支援できるよう、採用領域に留まらず、評価・教育領域のサービスも手がけています。
──ありがとうございます。お二方のこれまでのキャリアと現在の業務内容についても教えてください。
久志本様: 私は2020年に新卒で入社し、「エン転職」の法人営業を2年間経験した後、社内公募を利用して人財戦略室へ異動しました。新卒採用の担当を経て、直近の1年間は中途採用グループで主にエンジニア採用を担当しています。契約社員の採用も兼任しています。
高橋様: 私は2017年に中途入社しました。久志本と同様に最初の5年間は「エン転職」の法人営業を担当し、チームリーダーも経験しました。その後、社内異動で中途採用グループへ配属となり、現在はマネージャーとして、正社員や契約社員を含めたさまざまなポジションの中途採用の統括をしています。
当社は「入社後活躍」という考えを大切にしており、自社の採用においても候補者との丁寧なマッチングを大切にしています。
AI面接導入の背景
リソースが逼迫する採用現場。抜本的な「業務効率化」が至上命題だった
──AI面接の導入前は、採用プロセスにおいてどのような課題があったのでしょうか。
高橋様:AI面接を導入した直接的なきっかけは、現場からの契約社員の採用オーダーが急増したことです。担当の久志本は正社員採用も兼務しており、対応できる人事のリソースが圧倒的に不足していました。担当の久志本は正社員採用も兼務しており、対応できる人事のマンパワーが圧倒的に不足していました。急速に膨らむ採用業務の中で、このリソース不足を解消し、メンバーが健全に働ける環境を取り戻すことが急務でした。
採用工数を大幅に削減しながらも、採用の質や充足率は落とせない。そんな状況のなかで着目したのがAI面接でした。久志本にプロジェクトリーダーを任せて、導入を進めてもらいました。

──数多くの採用オーダーに対して、当初はどのように対応されていたのですか。
高橋様:それまでは人事が一次面接、現場が最終面接を担当していましたが、人事の工数不足から、数の多い一次面接を現場に依頼し、最終面接を人事が行うという逆のフローにせざるを得ませんでした。しかし、これは本質的な解決策ではなく、現場の負担も大きくなります。また、面接に慣れていない社員もいるため、評価基準にばらつきが出てしまう懸念もありました。
そこで、AI面接を人事面接の代替とし、通過者に対して現場担当者の面接を案内するというフローに変更しました。
※AI面接の内容は人事が確認し、合否判断を実施しています
──久志本様は、プロジェクトリーダーとしてどのような思いで導入を進めていたのでしょうか。
久志本様:当時は、数多くの面接に対応する現場の担当者に加えて、日程調整を行う採用アシスタントにも相当な負担がかかっている状況でした。「全員が健全な状態で仕事を進められるようにしたい」という思いで進めていました。

エピソードの深掘りやアトラクトに時間を割き、採用CXを向上させたかった
──貴社では、一部の職種の中途採用(正社員)でもAI面接を活用されていますが、契約社員採用のフローや導入目的に違いはありますか?
高橋様:はい。「工数削減」が主な目的の契約社員採用に対して、正社員採用では「採用CX(候補者体験)の向上」を目的としています。選考フローとしては、「AIプレ面接→面接2〜3回」という流れにしています。これまで通り一次面接は人事が行うのですが、事前にAI面接で得た情報を活用して面接の質を高めるのが狙いです。
AI面接で候補者の情報を事前に把握することで、エピソードの深掘りや、候補者の意欲を高めるアトラクト(魅力づけ)に時間を使えるようになりました。
──AI面接の導入にあたって、懸念はありましたか?
高橋様:対人の面接に加えてAI面接を受けていただくことになるため、導入前は候補者の反応を懸念していました。しかし、AI面接の案内の際には「当社が大切にしている『入社後活躍』という考え方に基づき、お互いのことをより深く理解し、入社後のミスマッチを防ぐために、AIと人の両方で面接をさせていただきます」とお伝えしています。目的を丁寧に説明していることもあり、候補者の方からは、むしろポジティブな反応をいただいています。
導入後の効果
1日100分かかっていた日程調整が不要に。土日の面接が可能になり機会損失も防げる
──AI面接導入後の効果について教えてください。まず、工数削減を目的とした契約社員採用についてはいかがですか?
久志本様:人事の一次面接がAI面接に置き換わったことで、これまで1名の候補者にかけていた時間で3〜4名ほど対応できるようになりました。アシスタントが1日100分程度かけていた日程調整業務もなくなり、この効果も非常に大きいです。採用業務全体として工数が半分以下になったという実感があり、アシスタントも2名体制だったところを1名で対応できるようになりました。
──採用充足率に関してはいかがでしょうか。
久志本様:工数を大幅に削減しながらも、採用目標はしっかりと満たせている状況です。
また、契約社員採用の場合、主婦の方をはじめ、平日日中の都合がつきづらい候補者の方もいらっしゃいます。AI面接なら24時間面接を受けられるため、「土日に面接を受けられて助かった」という声もありました。機会損失を防ぐという意味でもメリットがあったと考えています。
深掘り質問が増えて候補者体験が向上。録画データをもとに別ポジションの提案も
──正社員採用においては、先ほど「候補者からポジティブな反応があった」というお話もありましたが、具体的にどのような反応があったのでしょうか。
高橋様:アンケートでは「AI面接で伝えた内容を踏まえて一次面接で深掘り質問してもらえたので、自分のことをしっかり理解しようとしてくれていると感じた」などの好意的な声をいただきました。候補者の満足度向上に繋がり、非常に嬉しく思っています。「AI面接は珍しく、楽しめた」といった声もいただいており、新しい選考体験として前向きに受け止めていただいているようです。
また、AI面接を導入することで、書類だけでは伝わりきらない候補者の魅力やポテンシャルを発見できることがあります。「書類から想定していたよりも当社にマッチする方だった」というケースも出てきました。当社が掲げる「入社後活躍」を、より大事にする採用ができるようになったと感じています。
今後の展望
他職種の採用にもAI面接を展開。さらなる効率化&候補者体験向上を目指す
──最後に、今後のAI面接の活用方針を教えてください。
高橋様:現状は契約社員採用や一部の中途採用での活用がメインですが、今後は営業職をはじめ、中途採用の全ての職種へ導入を拡大していきたいと考えています。また、工数削減のために、正社員の採用においても一次選考をAIに任せ、その後の現場担当者との面接に人事も一緒に入る、という形式も検討しています。ただ、AI面接に慣れていない候補者の方も多いので、徐々に職種を広げながら検証していくつもりです。
──貴重なお話をありがとうございました。
ツルハホールディングスとの経営統合を機に、ドラッグストアから「ライフストア」への転換を加速しているウエルシア薬局。同社では、PeopleXのAI面接を導入し、面接対応の均質化と面接工数の削減を実現している。PeopleX AI面接導入の背景と効果について、人事の松岡様、田川様にお話を伺った。
事業概要・担当者の職務
「人生に寄り添うライフストア」へ。地域の安心・安全を担う人材を採用
── はじめに、貴社の事業概要を教えてください。
松岡様:弊社は全国に展開する調剤併設型ドラッグストアです。2025年にツルハホールディングスと経営統合し、以前よりありたい姿として掲げてきた「地域No.1の健康ステーション」に加え、現在は人生に寄り添うサービスを幅広く提供する「ライフストア」への変革を進めています。
例えば、ツルハホールディングスと共同で提供しているプライベートブランド「からだとくらしに、+1(プラスワン)」は、健康や暮らしを支えることを商品開発のコンセプトにしています。また、「Care Capsule(ケアカプセル)」事業では、店舗で管理栄養士によるヘルスケアサポートが受けられるサービスも提供しており、全国の店舗が「プライマリケア(※)」の一端を担うことを目指しています。
※ウエルシア薬局が定義する「プライマリケア」:
困ったときに最初に相談でき、その後も関係が続き、必要な支援につなぎながら、自分なりの健康の向き合い方をつくることを支えること
── お二方の職務領域を教えてください。
松岡様:新卒・キャリア採用の戦略設計から実務まで幅広く担当しています。アウターブランディング・インナーブランディングともに強化して「ウエルシアが好きな人」を増やし、ミスマッチのない採用と定着を目指しています。
田川様:私は新卒採用をメインに、採用企画やイベント設計、SNS運用まで幅広く担当しています。学生さんとの接点づくりを通じてウエルシアの魅力を伝え、入社後の活躍をイメージできる採用活動を目指しています。

サービス導入前の課題・導入の背景
面接官による評価基準のばらつきと、採用担当者の重い業務負担が課題だった
── AI面接を導入される前は、どのような課題を抱えていたのでしょうか。
松岡様:弊社ではデータドリブン経営の方針を打ち出しており、採用から育成、処遇はもちろん、社員が定年を迎えるまで一貫したデータで紐づけていきたいという意図があります。しかし、面接は評価者によってどうしても基準にばらつきが生じてしまうため、評価プロセスの標準化が課題でした。
また、特に新卒採用では、ありがたいことに多数の応募をいただきますが、書類選考を通過したすべての方と人事担当者が対面で面接をすると、膨大な時間を要してしまいます。面接日程の調整にも工数がかかり、採用担当者の負担は大きなものでした。
── 調剤薬局の採用ならではの課題もあるのでしょうか。
田川様:はい。調剤併設型店舗の展開を推進していることもあり、現在は薬剤師の採用に力を入れていますが、売り手市場の傾向が強く、選考ステップが多いと候補者が離脱してしまうリスクがあります。採用基準を緩めることなく、自社にマッチした人材を見極めたいですが、選考プロセスが複雑化すれば競合他社に後れを取ってしまいます。このバランスをどう取るべきか、社内で多くの議論がありました。
導入の際の検討プロセスと決め手
「世の中を変えていく未来」を見せてくれる面白さ
── 数あるサービスの中からPeopleXのAI面接を選んだ決め手は何だったのでしょうか。
松岡様:複数社のサービスを比較検討した結果、決め手となったのは面接設計の柔軟性と拡張性です。実は、現在は実装されている「候補者へのフィードバック機能」が導入当初はなかったため、その点は正直迷いました。でも、上長は「自分たちがこの仕事を通じて成長できると思えるサービス」を選んでいいと言ってくれたんです。
検討当時、我々はまだエージェント型AI(Agentic AI)の利活用について深く知っていたわけではありません。それでも、担当の方のお話を伺うなかで、PeopleX社はとても早いスピードで成長・開発を進めており、本気で世の中を変えようとされていることがわかりました。純粋に「これからもっともっと面白くなりそうだ」と感じましたし、この先の変わっていく未来を見せてくれそうな会社と、我々も共に挑戦していきたいと思ったんです。
── 弊社のビジョンに共感いただき、ありがとうございます。
導入の効果
AI面接で「より公平な選考」が実現。経営戦略の変更にもスピーディに対応

── AI面接は、選考フローのどの段階で活用いただいているのでしょうか。
田川様:エリアや職種によっても異なっており、書類選考後にAI面接を行っているケースもあれば、書類選考とAI面接を同じタイミングで行っているケースもあります。
── 導入後、どのような効果がありましたか?
松岡様:我々が最もメリットだと感じているのは、候補者に公平な選考機会を提供できるようになった点です。説明会でも、「私たちは一人ひとりとより公平に向き合うためにAI面接を導入しています」という導入意図を明確に伝え、「黒須ミライさん(※)が皆さんの面接を担当します」と固有名詞で言うようにしています。
※「PeopleX AI面接」のAI面接官
また、当然ながら採用担当者の工数も大幅に削減されていますし、採用方針の変更に柔軟に対応できる点もありがたいと思っています。経営戦略の変更によって採用したい人物像(ペルソナ)が変わることもあります。従来の面接であれば、面接官に対して「こういう人材を採用したい」と伝え、再教育することが必要になりますが、AI面接なら設定を変更するだけで素早く対応できます。
── 学生側の反応はいかがですか。
田川様:学生さんの反応は、現状さまざまです。テクノロジー活用に前向きな学生さんからは、AI面接の合理性を評価する声もありますし、なかには抵抗があるという声もあります。
松岡様:我々としては、引き続き公平に面接するために導入したという意図をしっかり伝えていこうと思っています。また、純粋に「やったことがなくて不安」という方もいらっしゃるので、AI模擬面接を学生さんに練習してもらえるようにしています。
今後の展望
採用から育成・昇格まで、人材データの一気通貫で組織を強くする
── さらにAIの利活用を広げる予定はありますか?
田川様:採用担当のみで推進できることではありませんが、店舗スタッフの1on1などにもAIを活用できたら面白いと思っています。スタッフが悩みや課題をAIに話すことで状況が整理され、それをもとに店長と対話し、スピーディな改善につながるような仕組みが実現できれば理想的です。AIを活用して一人ひとりの変化を早期に把握し、適切なフォローや育成につなげられるようになれば、離職の兆候を早い段階で捉えることにもつながると考えています。結果として、誰もが安心して長く活躍できる店舗づくりを実現していきたいです。
── 将来的には、どのような組織・事業を目指していきたいですか。
田川様:我々採用担当の最終的な目標は、単に「〇人採用する」という数値目標の達成ではなく、社員が定年を迎えるまで幸せに過ごせるようにすることだと考えています。
そのために実現したいのが、採用から教育、昇格に至るまで、一気通貫でつなぐ人材データの活用です。AI面接をはじめとしたテクノロジーを活用しながら、一人ひとりの強みや適性を可視化し、ミスマッチを減らして、それぞれが活躍できる環境づくりにつなげていきたいと考えています。
松岡様:AIは人に代わるものではなく、人がより価値ある仕事に集中するために必要なものです。自分たちが今変わるかどうかで、未来の会社が変わっていくとも思います。将来のことも見据えて新しい技術を積極的に取り入れながら、社員も会社も時代の流れに乗る覚悟が必要だと思います。
「小売業界で最もAIを活用している会社」「小売業界の未来をつくる会社」として挑戦を続けることはもちろん、その挑戦に共感し、一緒に未来をつくってくれる仲間が集まる会社でありたいと思っています。
── ありがとうございました。

導入の背景
JR西日本グループは、「お客様との出会いを大切にし、お客様の視点で考える」という企業理念に基づき、快適で満足度の高いサービスの提供に取り組んでいます。
新幹線においては、様々なお客様がご利用されることから、車掌には高度な接客スキルが求められます。こうした高度な接客スキルは、これまで個々人の経験やOJTによる指導に依存する部分が大きく、知見を全車掌に平等かつ体系的に共有・活用することが課題となっていました。また、対人でのロールプレイング訓練は、社員同士で行うため、リアリティに欠けやすく、同時に複数の乗務員を訓練することから、限られた教育機会の中で体験できるシナリオの数に制約がある点も課題となっていました。
このような背景を踏まえ、新幹線車掌の接客対応力向上を目的として、2026年7月以降AIロールプレイングを導入し、新たなトレーニング手法として有効性を検証することとなりました。本取組では、多様な接客シナリオを高い再現性で提示し、個々のスキルに合わせた訓練項目の設定や自分のペースで気軽に訓練できる環境を構築することで、全乗務員が実践的な接客対応力を身につけ、お客様一人ひとりのニーズに寄り添った柔軟かつ高品質なサービスの提供を目指します。
JR西日本グループは、「私たちの志」と「長期ビジョン2032」を掲げ、その実現に向けて、様々なパートナーとともに新たな挑戦を続け、イノベーションを推進しています。その中で、以下のような点を特に評価いただき、「PeopleX AIロープレ」を選定いただきました。
・AIとの対話の品質の高さ
・シナリオや対話相手のAI、評価に関する設定の自由度の高さ
・AIによるシナリオ自動作成機能による運用のしやすさ
ご担当者様からのコメント
西日本旅客鉄道株式会社 新幹線運輸部 會見 有香子 様
「PeopleX AIロープレ」は、実際の接客に近いやり取りを高い再現性で繰り返し体験できる点に加え、昨今の傾向を踏まえたシナリオを柔軟に作成できる点が特徴だと感じています。また、その場で振り返りを行いながら改善につなげられることから、乗務員にとっては自身の対応を客観的に見直し、次の行動に活かす実践的な学習機会になると期待しています。今後は、本サービスの活用を通じて現場での対応力と判断力の向上を図り、お客様に寄り添ったサービス提供につなげてまいります。
※2026年6月25日 PeopleXプレスリリース「JR西日本、鉄道業界で初めて「PeopleX AIロープレ」を導入/お客様一人ひとりに寄り添った柔軟かつ高品質な対応の実現に向け、乗務員の接客対応力向上を目的として、対話型AIロールプレイングを導入」より抜粋
導入の背景・ねらい
ベイシアは、創業以来の経営理念「For the Customers(すべてはお客様のために)」のもと、「より良いものをより安く」を追求し、地域に密着した事業活動を展開されています。関東地方を中心に、1都14県に138店舗を展開(2026年2月末現在)。鮮度や品質にこだわった商品の仕入・販売に加え、PB商品の開発、特色ある商品づくりや売場展開に取り組まれています。
さらに、「人をつくって商で文化を創造する」という理念のもと、デジタル技術の活用や人財育成にも注力し、地域社会の持続的な発展を支えています。その中で、人事領域における先進的なAI活用施策の一環として、「PeopleX AI面接」「PeopleX AIロープレ」の2サービスを導入いただくこととなりました。両サービスを通じ、採用時の人財評価から入社後の育成まで、対話型AIの活用による質の向上、業務効率化・標準化をご支援いたします。
「PeopleX AI面接」の導入について
導入にあたっては、数に制限のない自由な設問作成、深掘り質問の詳細設定といった柔軟性を評価いただきました。また、応募者の皆さまが、日程調整不要で24時間365日いつでも面接を実施できること、AI面接官との自然な対話といった体験の質の高さも選定理由となりました。
今後は、コミュニケーション力や主体性など同社にマッチする人財の見極めを強化しながら、採用担当者のリソースをより人ならではのコミュニケーションに傾けられる方針です。
「PeopleX AIロープレ」の導入について
ベイシアでは、人財育成を重要な経営テーマと位置づけ、入社以降の各段階で職位・職責に応じた教育を実施されています。
この度、従業員のスキルアップの早期化、育成の負荷削減・標準化を目指し、本サービスを導入いただきました。AIとの対話の品質、ロールプレイングのシナリオや評価に関する設定の自由度、さらに設定時にAI機能を活用できることによる運用のしやすさを高くご評価いただいての選定です。
まずは店長のマネジメント力強化に向けて利用を開始され、店長のコミュニケーションスキルの定量的な測定・可視化に取り組まれます。今後は、現場で成果を上げる店長のスキル要素をロープレシナリオに反映し、組織全体への展開を図ることもご検討いただいています。さらに、接客や社外対応など、さまざまなシーンへ活用の幅を広げていくことも視野に入れられています。当社は、こうした取組を通じて、同社の人財育成施策における本サービスの定着をご支援してまいります。
ご担当者様からのコメント
株式会社ベイシア 人事本部 役員待遇本部長 割石 正紀 様
受け継いできた「人を大切にする」という信念を、テクノロジーの力で次の時代へ
ベイシアは創業以来、「人をつくって商で文化を創造する」という経営理念のもと、社員一人ひとりを大切にし、その成長を支えることを経営の根幹に据えてまいりました。時代やお客様のニーズが移り変わり、私たちが手にするツールや運営の在り方が変化しても、「人を大切にする」という想いそのものは、これまでも、これからも変わることはありません。
今回の「PeopleX AI面接」「PeopleX AIロープレ」の導入は、こうした不変の想いを、新しい時代の手段でより確かなものとするための一歩です。AI面接では24時間365日、応募者の皆さまが落ち着いて自分らしさを表現できる環境を整え、AIロープレでは社員一人ひとりが自分のペースで実践的な学びを積み重ねられるようにする。いずれも、効率化だけを目的としたものではありません。応募者の皆さま、そして社員一人ひとりの「体験の質」をこれまで以上に高めていくことを、何よりも大切にしたいと考えています。
AIはあくまでツールであり、人と人をつなぐ営みの主役は、これからも「人」です。テクノロジーを丁寧に使いこなしながら、応募者の皆さまや社員の声に耳を傾け、一人ひとりに寄り添うHRの在り方を追求していく。これは、「絶えず挑戦する(Beisia is Dedicated to Challenge)」というベイシアのDNAそのものでもあります。お客様へのサービス品質向上の源泉は、社員一人ひとりの成長と納得感にあると考えています。その確信のもと、これからも変化を恐れず、新しい一歩を踏み出してまいります。
※2026年5月28日 PeopleXプレスリリース「ベイシア、PeopleXの対話型AIサービス「PeopleX AI面接」「PeopleX AIロープレ」を導入」より抜粋
導入の背景・ねらい
携帯電話販売国内最大手であるティーガイアは、携帯ショップ運営やスマホアクセサリー販売などのコンシューマ事業、通信回線・デバイスの導入支援から運用・保守・回収までをワンストップで提供する法人事業を展開。暮らしの様々な場面で、ICTを中心に幅広いサービスを提供しています。
社内人材に関しては、社員一人ひとりが自律的に挑戦し、能力を最大限に発揮できる環境を整えることこそがお客様の「信頼のパートナー」であり続けるために不可欠なことだと考え、「人的資本」への投資に注力しています。入社1年目から年次ごとに研修を実施し、同社が運営する携帯電話のキャリアショップで販売業務に従事する販売職向けには、必要なスキルを段階に合わせて習得できる様々な研修を用意しています。
こうした人材育成の推進において、新たにAIロールプレイングサービスを取り入れることとなり、「PeopleX AIロープレ」を選定いただきました。ショップでの接客の練習のほか、店舗のマネジメント業務に携わる役職者のスタッフマネジメントの練習に活用いただきます。
選定にあたっては、特に以下の点を評価いただきました。
・AIとの対話の品質の高さ
・音声・動画をもとに、話し方や振る舞いも評価できること
・シナリオや対話相手のAI、評価に関する設定の自由度の高さ
・AIによるシナリオ自動作成機能による運用のしやすさ
・効果の最大化に向けて伴走するカスタマーサクセス体制
今後、タスク管理機能やダッシュボードでの組織全体のスキルの可視化により、反復練習のサイクル確立を進めます。店舗スタッフのスキルアップの早期化、標準化を通じて、接客力・店舗運営力の大幅強化を目指すとともに、本社業務に関連してのロープレなど活用の幅を拡大することも検討していきます。
ご担当者様からのコメント
株式会社ティーガイア
モバイル第二本部 モバイル第二戦略部 教育チーム 兼
モバイル第三本部 モバイル第三戦略部 教育チーム チームリーダー
三好 利明 様
ティーガイアでは、お客様により良い価値を提供し続けるためには、社員一人ひとりの成長が何よりも重要であると考えています。そのため、これまでも人材育成を重要な経営課題の一つとして位置付け、さまざまな教育施策や学習機会の充実に取り組んできました。
一方で、接客や提案、マネジメントといった実践的なスキルは、知識を学ぶだけでは身につきません。実際に対話し、挑戦し、振り返るというアウトプットの機会をどれだけ増やせるかが成長の鍵になります。しかし、店舗運営や日々の業務の中では、十分な練習機会の確保や指導の標準化に課題がありました。
今回導入する「PeopleX AIロープレ」は、社員一人ひとりが時間や場所にとらわれず、自分のペースで繰り返し実践練習を行える環境を実現するものです。接客応対や提案力の向上だけでなく、店舗マネジメントやコミュニケーションスキルの強化など、幅広い活用を期待しています。
私たちは、社員が小さな成功体験を積み重ねながら成長し、その成長がお客様への価値提供につながる好循環を生み出したいと考えています。今後も人の成長とデジタル技術を融合させながら、人材育成の高度化に取り組み、お客様から信頼され続ける企業を目指してまいります。
※2026年7月7日 PeopleXプレスリリース「株式会社ティーガイア、PeopleXの対話型AIロープレサービス「PeopleX AIロープレ」を導入」より抜粋
全国に多数の店舗を展開するイトーヨーカ堂は、新卒採用の一次選考として「PeopleX AI面接」を導入した。大企業の多くが抱える「膨大な応募数への対応」や「選考・評価の公平性」といった課題に対し、AI面接はどのように貢献したのか。人事労務部 マネジャーの倉持 裕美様にお話を伺った。
※本記事は、「PeopleX HR Momentum 2026 Summer」(2026年6月3日開催)のセッション「イトーヨーカ堂社が語るAI面接活用の最前線」の配信内容を再構成したものです。
新卒採用の選考フロー
一次選考を100% 「AI面接」に置き換え
砂田:本日は、イトーヨーカ堂の倉持様に「AI面接の最前線」についてお話を伺います。まずは自己紹介をお願いします。
倉持様:私は店舗の担当者としてキャリアをスタートし、その後マーチャンダイザー、商品開発、社員教育を経て、現在は採用を担当しています。さまざまな職務の経験を踏まえ、これから入社を希望される学生の皆さんにイトーヨーカ堂の仕事を伝えています。
砂田:ありがとうございます。貴社の現在の新卒採用の選考フローを教えてください。
倉持様:最初にデジタル履歴書を提出いただき、一次選考としてAI面接をご案内しています。AI面接合格者にはSPIの適性検査へ進んでいただき、両方の選考を通過した方に最終選考(対面面接)をご案内するというフローです。以前は一次選考をZoomで行っていましたが、現在は100%AI面接に置き換えています。
なお、最終選考前に別途オンライン面談で対面面接のポイントをアドバイスしているほか、最終選考合格者には私が1対1でフォロー面談を実施しています。

導入の背景と課題
面接にかかる膨大な工数と、人が介在することによる評価のばらつき
砂田:AI面接を導入された背景や、導入前の課題を教えてください。
倉持様:導入前は、面接の調整に膨大な時間がかかっていました。例えば、一次選考を行うにあたっては、学生さんはもちろん、面接官を担当する数十名の社員たちとスケジュールを調整する必要があり、細かなやり取りに工数がかかっていたんです。採用市場の早期化によって次年度の採用準備と並行して動く必要もあり、人員が限られるなかで効率化と生産性の向上が急務でした。
また、人が面接するとどうしても評価のばらつきが生じます。小売業界は特に採用数不足に陥っていることもあり、評価基準の境界線にいる応募者に対して合格寄りの判断になり、入社後のミスマッチや早期離職につながるケースもあり得ます。そのほかにも、面接官によって評価表への記録の仕方が異なり、共有される情報量に違いが生じるなど、人が介在するからこその課題がありました。
導入の決め手
学生にとっての「話しやすさ」を重視
砂田:複数のAI面接サービスがある中で、当社を選んでいただいた理由をお聞かせください。
倉持様:複数社比較検討したなかでの決め手は、面接官アバターの「当たりの柔らかさ」です。AI面接官が相手だからこそ、学生さんが話しやすいことが重要だと考えました。御社の面接官アバターは、言葉遣いや目線、頷き方などの振る舞いも丁寧で違和感が少なく、好印象を持ちました。
砂田:ありがとうございます。AI面接導入にあたり、社内の反応はいかがでしたか。
倉持様:リアル店舗を持つ当社は対面を重視する文化があり、なかには「AI面接ではきちんと学生に向き合えないのでは」という声もありました。
対面面接かAI面接かを学生さんに選んでいただく運用も可能と伺ったのですが、運用が複雑になると考え、100%AI面接に振り切ることにしました。
導入後の効果
より「深く向き合う」最終選考へ。工数も大幅に減少
砂田:AI面接に置き換えたことにより、選考移行率への影響はありましたか。
倉持様:想像していた以上にAI面接の受験率は高く、AI面接まで進んだ方の最終選考辞退率は低い傾向にあります。期待以上の効果ですね。また、人が選考する機会は1回に減りましたが、そのぶん学生さんも「この機会に社員としっかり話したい」という気持ちを強く持ってくださるようで、最終選考は密度の高い対話を実現できています。
砂田:採用担当の業務面については、どのような変化がありましたか。
倉持様:AI面接の導入によって24時間受付が可能になり、結果確認も好きな時間にまとめてできるため、工数が大幅に減少しました。選考結果連絡も早まり、学生さんに対してより誠実な対応ができるようになったとも感じます。
また、最終面接官はAI面接の要約を事前に読み込んでいるため、重複質問が減って学生さんの満足度が上がっています。面接官の意欲も向上し、「面接でさらに深掘りしたい」という姿勢が強まりました。
文字起こしの精度の高さやポイントをつかみやすい要約は、社内でも「わかりやすい」と大絶賛です。録画で学生さんの話し方や声、表情なども把握できるため、これまで評価表からは見えなかった情報も共有可能になったこともありがたいですね。

砂田:ありがとうございます。AI面接の評価の精度や、学生・社内の反応についてはいかがですか。
倉持様:導入当初は適切に評価されるのか心配していましたが、利用していくにつれて評価の点数と人物像の一致度が高まり、納得感があります。
学生さんには、最終選考で必ずAI面接の感想を聞いているのですが、「想像以上に深掘りされた」「自分のことを十分に話せた」「AIはすごい」などの好意的な声が多いですね。
社内では導入にあたって懸念の声もありましたが、わかりやすく詳細な記録が共有されることで、むしろ一人ひとりにより深く向き合える状態が生まれていると評判です。AI面接のデータは、入社後の配置検討の参考情報としても活用しているんです。
今後の活用方針とサービスへの期待
中途採用への拡大の可能性&さらなる進化への期待
砂田:今後のAI面接の活用方針や、当社に期待することがあればお願いします。
倉持様:現在、中途採用ではAI面接を実施していませんが、就業中の方にとって時間・場所の制約が少ないAI面接は有効だと考えています。また、AI面接を利用するなかで、日々質問の深さやスコア精度が進化していることを実感しています。今後も、さらなる進化を期待しています。
砂田:貴重なご意見をありがとうございます。最後に、AI面接の導入を検討されている採用担当の方へのメッセージをお願いします。
倉持様:AI面接を思い切って検討・導入したことで、当社では採用担当の大幅な工数減少や学生さんへの面接内容・対応の質向上につながりました。やってみなければ想像できない部分も多いので、迷っている方は、まずは体験することをおすすめします。
砂田:ありがとうございました。
GMOインターネットグループは、未来の経営幹部候補を採用する「新卒年収710万円プログラム」を実施するなど、新卒採用に特に力を入れている企業です。また、「GMO AI&ロボティクス商事」などAIを活用した事業を複数手がけ、社内でのAI技術活用も推進する最先端AI企業でもあります。
同社は「PeopleX AI面接」を導入したことで採用業務の大幅効率化を実現。現在は少数精鋭体制ながら、10,000名を超える応募者一人ひとりの個性や潜在能力を深く見極める採用フローを構築。AI技術の活用を全社的に推進する同社が、AI面接によってどのように採用活動の効率化と質の向上を両立させているのか、その詳細を伺いました。
担当者の職務
新卒採用は、未来の経営幹部候補を採用する「グループ最重要プロジェクト」
── はじめに、貴社の事業概要について教えてください。
吉田様:GMOインターネットグループは、約150社のグループ会社からなる総合インターネット企業グループです。上場企業12社を中心とし、インターネットインフラ、セキュリティ、広告・メディア、金融、暗号資産事業などを多彩に展開しています。
現在は「AI&ロボティクスで未来を創るNo.1企業グループ」というビジョンを掲げ、グループ全体でAI・ロボティクス事業を推進しており、社内業務の効率化にもAIを積極的に活用しています。グループ全体の生成AI業務活用率は約98%に達しています。
── ありがとうございます。その中で、吉田様と堀様はどのような業務を担当されているのでしょうか?
堀様:私たちは主に新卒採用を担当しています。現在、新卒採用(新卒年収710万円プログラム)はグループの最重要プロジェクトと位置付けており、高度人財採用の勢いをさらに加速させるべく、採用活動に励んでおります。
導入の背景と課題
少人数での新卒採用。応募者のポテンシャルをいかに見極めるか
──新卒採用を担当される中で、どのような課題を感じていらっしゃいましたか?
吉田様:私たちが担当する新卒採用は、すべてのオペレーションを少人数で回すことは現実的ではありませんでした。以前はエントリーシートの次に人事担当者が対面での一次面接を行っていましたが、同じフローでは物理的に対応が困難です。この一次選考の工数を大幅に削減するためにAI面接の導入は必須でした。
──全社的にAI導入を推進されているとも伺いました。AI活用状況についても教えていただけますか?
堀様:当社では毎月「GMO AI Day」という日を設けています。この日は全従業員がAIを学ぶか、AIを使って業務効率化に取り組むなど、AIに関することしか行いません。また、AIツールの利用料金を平均月1万円補助する「AIブースト支援金」という福利厚生制度もあり、簡単なチャット利用からコーディングまで、日常業務でAIを活用する文化が根付いています。こうした背景も、採用プロセスにAIを導入する後押しになったと思います。

導入の決め手
既存事業で抱いていたPeopleXの技術への信頼感。対話技術が選定のポイントに
──AI面接サービスの導入にあたり、他社サービスとの比較検討はされましたか?
吉田様:いえ、私は、以前にAI・ロボティクス事業に携わっており、その際にPeopleX様と技術面での取り組み(※1)をさせていただいた経緯があります。その時のやり取りを通じて技術的に優れていると感じていましたし、信頼感もありました。
※1【国内初】GMO AI&ロボティクス商事とPeopleXが協業し、ロボット人材派遣型サービスでAI対話機能を備えた「G1」の派遣を開始/ヒューマノイドロボットとAIの融合がもたらす新たな顧客体験を提供 https://peoplex.jp/news/20250902_02/
別事業での活用事例があったことで、当時導入を検討していた人事担当者も「これはいける」と非常に好意的に捉えていました。特に対話技術の高さが評価されていて、既存の取引関係と技術への信頼があったため、スムーズに導入が決まりました。
導入後の効果
ESでは見えない「No.1人材」の資質を発見。選考の質と効率が大幅に向上
── 実際に導入してみて、どのような効果を実感されていますか?
吉田様:私たちは「新卒年収710万円プログラム」として、未来の経営幹部候補となる人材を採用しています。何かしらの分野で「No.1」の取り組みをしてきた方や、AI・ロボティクスに深い知見を持つ方など、エントリーシートだけでは読み取れない「秀でた人材」は多く眠っています。
AI面接を導入したことで、人の面接コストをかけずに、応募者一人ひとりの話を深く聞けるようになりました。こちらで質問をカスタマイズできるので、「普段どのAIモデルをどのように活用していますか?」といった具体的な問いを通じて、その方の興味の度合いや知識レベルを正確に把握できます。これにより、応募者の見極めの質、ひいては選考の精度が向上したと実感しています。

── AI面接のデータはどのように活用されていますか?
吉田様:新卒採用には10,000名以上の応募がありますが、「全文文字起こし機能」が非常に優秀で、これを主に活用しています。まず面接の「要約」と「文字起こし」を確認し、そこで話されている内容を見て判断します。評価スコアは参考程度で、ボディランゲージなどが低くても内容が良ければ全く問題にしません。動画は、雰囲気を確認したり、後続の面接官に申し送りをする際に見返したりします。メモだけでは伝わりきらない情報を共有できるので、面接官全員が同じ認識を持って選考に臨める点も大きなメリットです。
堀様:エントリーシートには書ききれなかった、さらに深い情報を話してくださる候補者の方も多いです。文字起こしデータでその重要な部分をしっかり確認できるのは、とても助かっています。
今後の展望と期待
「この人はGMOと相性が良い」AIが候補者の活躍可能性を示唆する未来へ
── 最後に、今後のサービスの活用方針や、AI面接というサービスに期待することをお聞かせください。
吉田様:今後、蓄積された選考データをAIが分析して、「この人はGMOインターネットグループとの相性が90%です」といったように、候補者との相性を示してくれるようになると面白いですね。私たちが判断に迷うような候補者でも、過去のデータから「このタイプの人は活躍する傾向がある」といったサジェストがあれば、これまでとは違う視点で候補者を見極めることができ、採用の可能性がさらに広がるのではないかと期待しています。
堀様:そうですね。入社後の活躍度合いまでデータ連携ができるとさらに精度が上がりそうですので、期待しています。
──貴重なご意見ありがとうございます。ぜひ今後の開発の参考にさせていただきます。本日はありがとうございました。

導入の背景
「生活者発想」の企業が直面した、採用効率化のジレンマ
博報堂DYグループの「デジタルコア」として、デジタルマーケティングを牽引する株式会社Hakuhodo DY ONE。同社は、数千名規模の応募が集まる企業でありながら、採用活動においては「効率化」と「候補者への誠実な向き合い」のバランスに悩んでいた。
これまで導入していた「録画面接」では、学生が投稿した約10分間の自己PR動画を、社員2名体制で全て目視確認していた。
宇野氏:「学生1人の合否を決めるのに、動画視聴を含めて20分はかかります。インターンだけで500人、本選考を含めるとさらに増える。単純計算でも年間500時間近くを動画チェックに費やしていました」
さらに深刻だったのは「離脱率」の高さだ。「動画を撮って送る」という心理的・物理的ハードルにより、応募の意思はあるものの、約25%の学生が選考を辞退していたのだ。
布山氏:「効率化はしたい。でも、我々は『生活者発想』を掲げるなかで、人を大切にしたい。AIに面接を任せることで、当社の企業イメージが損なわれるのではないか?そんな葛藤が社内にはありました」

導入の決め手
決め手は「人を感じる温かみ」
そんな中、出会ったのがPeopleXのAI面接だった。複数のAI面接サービスを比較検討する中で、同社が最も重視したのは「人間らしさ」が感じられる候補者体験の良さだった。
布山氏:「他社のサービスも拝見しましたが、静止画だったり、無機質なものが多かった。しかし、PeopleXのAI面接はアバターを活用し、一定の対話感が確保されていました。さらに、固定化された質問だけでなく、学生の回答に応じて深掘り質問を柔軟に投げかけてくれる点に大きなバリエーションを感じ、それが導入の決め手となりました。」
デジタルネイティブであるZ世代の学生にとって、ゲームやVRのアバターは馴染み深い存在だ。むしろ、無機質なシステムよりも、アバターが相手をしてくれる方が緊張せずに素を出せるのではないか。そんな仮説のもと、PeopleX AI面接の導入と面接官のハイブリッド評価で透明性を確保しながら、最終決定は人がおこなう仕組みを担保した採用プロセスの高度化を図ることを決断された。
導入後の効果
選考工数を400時間削減。離脱率は驚異の10%以下へ
導入の効果は、予想を遥かに上回るものだった。
まず、最大の課題だった工数は劇的に削減された。
宇野氏:「これまでの500時間が、AIによるスクリーニングと確認作業だけになり、おそらく50〜100時間程度に収まっています。約400時間の削減です。」

そして、懸念されていた学生の反応も好意的だった。24時間365日、スマホさえあればいつでも受験できる手軽さは、多忙な就活生にとって大きなメリットとなった。
宇野氏:「録画面接時代に25%あった離脱率は、AI面接導入後、10%以下にまで下がりました。受けている時間をデータで見ると土日や深夜に受験している学生も多く、機会損失を確実に防げていると実感しています」
今後の展望
テクノロジーと人間味が融合した、次世代の採用活動を追求
AI面接の導入は、効率化だけでなく「公平性」という新たな価値も生み出した。
布山氏:「学生に対しては『AIだからこそ、面接官の当たり外れやバイアスがなく、全員同じ基準で公平に見てもらえる』と説明しています。これが非常にポジティブに受け入れられました。AIでフラットに評価し、その後の選考で社員がじっくりと人物面を見る。この役割分担が上手く機能しています」
将来的には、AIの評価スコアと適性検査の結果など蓄積されたデータを活用し、入社後の活躍予測や、業界平均と比較したフィードバックなど、AIならではの機能を拡張していく構想も検討していきたいという。
布山氏:「AI面接は、単なる効率化ツールではありません。学生にとっても、企業にとっても、より納得感のある幸せなマッチングを実現するためのパートナーです。今後はこのモデルを、中途採用や他の領域にも広げていきたいですね」
株式会社Hakuhodo DY ONEの挑戦は、テクノロジーと人間味が融合した、次世代の採用活動のあり方を提示している。
